『最先端研究で導きだされた考えすぎない人の考え方』を読んでみた感想

こんにちは!ぶんです。

日々生活していると、ふと「自分って考えすぎだな」と思うことはありませんか?

私はよくあります。そして「考えすぎだよ」とよく言われます。

元来の性格なのでさほど気にしていなかったのですが、たまたま本屋でこの本を見つけたので思わず手に取ってみました。

本作では考えすぎないための考え方がさまざまな研究や実験をもとにまとめられています。

とても参考になったので、私と同じように考えすぎてしまう人は読んでみていただけたら嬉しいです。

『最先端研究で導きだされた考えすぎない人の考え方』とは

2020年にサンクチュアリ出版より初版が発売されました。

2025年3月現在で第19刷、電子書籍を含むと累計9万1千部発行されました。

著書は明治大学教授であり言語学博士の堀田秀吾さんです。

『最先端研究で導きだされた考えすぎない人の考え方』を読んだ感想

簡単に言うと、とても面白い本でした。

世界の一流機関が科学的に証明した説をもとに構成されており、「こんな実験をしたのか」「この実感でこんなことが分かったのか」ととても興味を惹かれる内容です。

今回は特に興味深かった実験や研究ごとに感想をまとめていきたいと思います。

心配事の9割は起こらない

何年か前に、このタイトルの本が売れベストセラーになりましたね。

ペンシルバニア大学のボルコヴェックらは、「心配事の79%は実際には起こらず、16%の出来事は事前に準備を起こしていれば対処可能」という研究結果を発表しました。

大抵のことは事前に準備しておけば恐るるに足らない、ということがわかります。

小さなことから大きなことまで日々心配事は尽きませんが、その心配事が実現する可能性はたったの5%だと知っていれば、すこしほっとすることができそうです。

「情報がたくさんあればいい選択ができる」わけではない

ラドバウド大学のダイクスターハウスらは中古車を選ぶ実験を行いました。

「よく考えて選ぶグループ」と「選ぶための時間が少ないグループ」に分け、それぞれに車のスペックを説明しましたが、1/4台の”当たり”の車を選んだ人が多いのは「選ぶための時間が少ないグループ」でした。

よく考えるグループには情報過多による混乱が起き、考える時間が少ないグループは時間がないぶん情報に優先順位をつけて合理的に選択できたことが分かる…という実験でした。

なにかを検討するときには多くの情報を集め十分に検討しようとしがちですが、必ずしもそれがよい選択につながるわけではないと思うと、考えすぎることのデメリットの大きさを感じます。

「やる」か「やらない」かの決断は、コインで決めても一緒

シカゴ大学のレヴィットは「コイン投げサイト」を作り、「コイン投げの決断によって人生がどう変化したか」ユーザーたちの調査を行いました。

離婚や転職など大きな転機に利用した人も多かったそうですが、ユーザーの63%がコイン投げの結果に従って行動しており、さらにコインが表だろうが裏だろうが半年後の幸福度が高くなっていることが分かりました。

「どう決めるか」より「決められるかどうか」のほうが重要であり、それにより人生の満足度を左右することになるそうです。

いざ自分がやることを想像するとコイン投げで決めてしまうことにやや罪悪感を覚えてしまいますが、なかなか決められず浮いたままになっている決断が大なり小なりあります。

私の場合は考えすぎて決断できていない状況なので、思い切ってコインを投げてみてもいいのかも…と思いました。

まわりがざわついている環境のほうが生産性は高まる

イリノイ大学のミータらは、異なる騒音レベルの中でどの環境で作業をするともっともパフォーマンスが高まるかを調査しました。

その結果、すこしざわついている環境のほうが脳にとってはいいということが分かったそうです。

昔テレビで、「東大生はテレビのついているリビングで勉強をするから集中力が養われる」という内容がやっていました。

もちろん人によって集中できる環境は違うと思いますが、必ずしも静かな場所でないと集中できないということはないんだと感じたことを覚えています。

脳は新しい刺激を好むため、ひとつのことをじっと集中して行うのは苦手なんだそうです。

なにかに集中して取り組むときには、これもふまえて環境を整えてみるのも面白いなと思いました。

前向きに考えようとするとドツボにはまる

ミシガン州立大学のモーザーらは、「ネガティブな人に前向きなことを言うと逆効果になる」という研究を発表しました。

ネガティブな状態になっている人が無理やりポジティブになろうとすると、よりネガティブ思考を強めてしまうことが分かりました。

私はどちらかというとポジティブな質ですが、日々生活しているとネガティブな気持ちに苛まれる場面がもちろんあります。

そういうときは無理にネガティブな感情を押し込めようとせずに、「状態を客観的に認識し意識をそらす」ことで、気持ちの切り替えができるそうです。

意識をそらすことはなかなか難しいように感じますが、まずは「今ネガティブな思考になっているな」と自分の状態を把握することから始めてみたいと思いました。

おわりに

いかがでしたか?

紹介したように本作には数々の研究や実験の成果がまとめられており、人間の思考や行動について学ぶことができます。

考えすぎることをすこしやめられそうな面白い結果が揃っていますので、ぜひ読んでみてもらえると嬉しいです。


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